ベストディスク2010

10枚選出しましたが、2010年発のものはほとんどないんです。ベストディスクというよりはよく聴いていたものです。では参りましょ。


1.I Am Robot And Proud / Uphill City
ボクロボが一切浸透しなかった、カナダのショウハン・リームのソロ。7th floorでのライブではitokenさんとその他もろもろのユニットの演奏で優しく心地よい音場だったのを覚えています。tenori-onをしなやかに使いこなす彼の姿が印象的でした。本作はというとTBSラジオキラキラでBGMとしてよく流れていて、営業中の私に渇を入れる一作でもあり、オフでも癒しの音楽として活躍しました。みな新作を待ちくたびれているんじゃ?



2.L'Altra / Telepathictwitterのタイムラインがやたらとラルトラ騒ぎをしていたので気になって購入。男女混声の哀愁を帯びた声にストリングスとほどよいテンポが最高。大好きな&recordでは今年一番の本作です。来年の来日公演が楽しみです。



3.kadan / KASA
一昨年から追いかけているharuka nakamuraの繊細な音の感触を残しつつも音楽団としてのヒーリングからジャズにいたる多彩な楽曲構成は聴き心地抜群。superdeluxeでの単独公演は、最後10分長に渡る『ienda』に興奮し、感涙し、景色が滲みました。多岐の活動が目立った2010年、まだまだ目が離せません。



4.Perfume / トライアングル
えぇと、のっちかわいいよのっち!



5.texas pandaa / Down In The Hole
2ndのAnd What Flows〜と比べると序盤はやたらポップになったと思っていたら、m4〜m6ではじんじん染入るスロウコア。序盤のかわいいコーラスワークも好きですがやはり真骨頂は中盤にあり。期待を裏切りません。何やらしばらくライブはやらないらしいので、残響ツアーやテキパン忘年会に行けなかったのが悔やまれます。ともかく未聴の方々はテキパンブログから入りましょう。さぁ検索。



6.nujabes / modal soul
追悼ライブにはいけませんでしたが、追悼映像はたくさん見ました。原田郁子さんのメタモルフォーゼでは拍手喝采のなか嗚咽をもらしている人も。追悼コメントを見るとたくさんの方に愛されていたんだとうかがえます。あらためて、心よりご冥福をお祈りします。



7.Jim O'Rourke / Insignificance
新譜visitarではなくてこちらがランクイン。visitarではどんなアバンギャルドなものが出てくるのかと思いきや、38分しっとりとアコースティックで聴かせてくれる作品でした。ちょっと拍子抜け。それよりも私はInsignificanceのGood Times〜Get A Roomが悲壮でノスタルジーでたまらなく好き。六本木付近にお引越ししたいぐらい好き。今年はノイズも聴いてみようかな。



8.小林大吾 / オーディオビジュアル
この方の語感、言葉選びや言い回しの感触はどこから抽出されたものなのか。頭を撫でるような優しいメロディー然り、ケロイドに触れるようなチクチクとしたフレーズ。卓越したセンスで語られるストーリーはさながら短編小説の連続。みなさん視聴だけでもいかがでしょうか。



9.虚弱。/ donguribouya
平成生まれ女子4人組。虚弱。の名の通り音は病的。だけどもポップ。若いですが音は大人。一体若いうちからどんな音楽を聴いてきたらこんなバンドができあがるのか。5曲で500円捨て曲などありません。ポスト○○と形容し難い音楽性や、まだ謎が多いこともあって興味津々です。マイスペへgo!



10.Serph / Accidental Tourist
SINRAからの情報で購入。2m『circus』森に迷い込んでしまうミステリアス、強弱と起伏のあるふわふわエレクトロ、不思議な高揚感。4m『Elfenlied』ノイズ混じりの小突くような細かな機械音。女声を引き立てる突つくようなミニマルビートはこれも不思議な陶酔感。それぞれの曲が異なる色を持ち、着陸の見えないポイントへテンションを上げて連れて行ってくれる。最後まで気の抜けない展開は必聴です。




さて、みなさんの一年はどんな音楽でしたか?