リキュール・ラブ・トライアングル

昨日はいつもお世話になってる飲み屋へ行った。
最近はCDの買いすぎなんだか、WWFへ寄付しすぎなんだかわからないけど兎に角金が無かったもんで、1ヶ月振りの飲みでした。
んなもんで、毎週金曜日の女の子(20)とぺちゃくちゃしながら楽しく飲んでたんです。
お通しはとうに無くなり、2杯目も枯れてちょうどいい気分になったころにそのSちゃんから
♀『今日はTさんいないんですか?』と言われた。
そのTさんは、私とは20年の付き合いでお互いのほとんどを知り尽くした仲なんですね。
1月まではちゃんと顔を出してたんだけど、いつの間にやら飲み屋で会わなくなってて、ここ3ヶ月ぐらいはひとりで飲んでるのにふと気づかされた。

♂『そいえば会わないね。連絡はとってるけど行けないって言われるわ』
♀『Tさんからいろいろメールがきたり、電話も掛かってきてて…』


と、結構面倒なことになってますぜと言いたげな彼女の表情は分厚くて光の見えない乱層雲のよう雲っていた。


♂『俺は前から思ってたけど、TはさぁSちゃんのこと好きなんじゃないの?』
♀『いやぁ、なんだかそうみたいなんですよねぇ…』
♂『今はまだあっちが探ってる感じ?』
♀『いやぁ、実は…     もう告白されちゃってるんですよ…』
♂『うそん!!!!!』


……(回想に次ぐ回想)


♂『ま、まさかかとは思うんだけどさ〜、相手のこと気にしているようで実は気にしてなくて、ひとりで盛り上がって、ひとりで落ちてたりとかしてない?あとはさ、やけに自傷的になって謝ったりしてない?』
♀『よくわかってますね!!まさかの、それなんですよね…』


……


この瞬間、私の頭の中でTとSを結ぶ線は私を巻き込んで、それはそれは黒いトライアングルをつくっていくのでした。