飲み屋で4年ぶりにテニス部の友人と再会した。

というか友人に再会せしめられたんだよね。
以前から彼のテニスのお誘いを愛想も無くキッパリ断って遊び呆けたり、同窓会も私用で欠席したりと幹事である彼には数々の無礼をしていたのだから、再会して睨まれても仕方ない。
とりあえず謝ってから飲み始めるとポロポロと彼の恋愛珍談がでてきた。
彼が大学生の頃、付き合い始めて間もない彼女とデートをしていたら、手をつないで歩いただけで汗がびしょびしょと溢れ、胃が多量の胃液を吐き出しはじめ、終いには頭痛、眩暈がしてトイレへ直行したとのこと。
そのあと彼は済ますことも済ませずにとぼとぼと帰ったそうな。
超奥手で超緊張しいの彼はそれでもカッコイイのだ。
柔和でシャープな狐顔の彼は、阿部寛を1時間ぐらいボッコボコにしたような僕の顔をこれでもかと爽やかな笑顔で見続けていた。
彼はあまりお酒を飲まずに早々と切り上げた。


もちろんお帰りはお母さんの迎えで。